HOME村上 佳穗

top1
  • 村上 佳穗

  • KAHO MURAKAMI

ーさっそくですが、村上さんをそこまで虜にする舞台の魅力とはどんなものなんですか?

村上あのね、舞台って生で見れるの。そこが一番かな。テレビじゃないから生の声だし、生の演技なんですよ。だから役者さんが間違えちゃったりもするんだけど、それをいかにバレないように演技するかをすっごい考えてるんですよ。その場の対応力とかがすごく必要になってくるんです。これは裏に入ってからわかったことだけどね。本当、すごいなって思います。
それと音の響きが好きです。生の声の響きが身体に伝わってくる感じかな?私が関わっている舞台は基本殺陣があるんだけど、その時の息遣いで緊迫感が伝わってくる感じとかです。

makeup

ーなるほどー!!すごいですね。それは生じゃなきゃ伝わらないですよね。ありがとうございます。大学を卒業していると聞いたのですが、なぜ四大を卒業してドレメのアパレルデザイン科に入ろうと思ったのですか?

村上通っていた大学も服飾メインの学部ではあったんだけど、そんなに服飾の学校ですって押し出している学校じゃなかったから、そのまま就職するとなるとみんな販売員とかで、それが嫌で迷った。せっかくファッションについて勉強してるんだから・・・、って思ったの。しかも私アルバイトで販売員やってたんですね、でもバイトでできる事を就職してまでやらなくてよくない?って思ったのが一番で・・・(笑)。でも私、周りにちょこちょこ流されちゃうタイプだからそれはそれでいいのかなって思ったりもしました。だってその方が親も心配しないし・・・。でも!大学の卒業制作のファッションショーで裏方入ったときに「あぁやっぱり私はこういうのがやりたい。」って改めて思った。大学では厳しい研究室を自分で選んで。そこで学んでから自分の知らない事が多くてビックリしました。それで、「これもっと勉強しないとダメなんじゃないか?????」って思って。じゃあどうしよう。って考えた時に、「うちの大学だと舞台関係の話は詳しく情報が入ってこないから専門学校に行きたいんですけど。」って卒業制作の担当だった先生に相談したら、その先生がドレメの卒業生でドレメとかどうですか?って進めてくれたのがキッカケ。

ーいろんな人とかに結構相談しました?

村上本当にギリギリだったの!だから親にもすごく怒られたし。でも先生は私が舞台がすごく好きなのわかってくれてたから、「もう一年勉強してみるのもいいんじゃないかな。やりたいことやりなさい」って言ってくれてそれが後押しになって決めました。

ー親に怒られたというのは?

村上決めるのがギリギリすぎるっていうのもあったんだけど、「大学を卒業してフリーで舞台の衣装をやりたい、もう仕事をもらってるから大丈夫。」って言った時に、「そんなに甘くないよ、世の中は。」って、家族みんなに怒られました。「それをやるんだったら家を出て行きなさい。」とまで言われました。

ーそうですよね。みんな心配になりますよ(笑)でも、なぜ仕事をもらえてたのですか?

お父さんの知り合いが役者さんで、その人に「舞台観に行くのがすごく好きなんです!」って言ってたら、「じゃあ今度舞台あるんだけど手伝いに来る?」って言ってくださって手伝いしたのがキッカケ。

ー最初はどんな仕事を任されたんですか?

村上もう本当に雑用でした。チケットの管理だとかケータリング、役者さんが食べるおやつの整理とかしかやってなかったんです。
でもそこで「服飾の学生なんで、衣装もできます!!!!!!」って事をすごく言ってたら、当日は衣装の早替えなどのお手伝いをやらせてもらって、破れちゃったら直してあげたりっていうのをやってたんです。それを見てた別の役者さんが持ってる劇団に声をかけてくださったんです。

gekidann21

ーすごい!やはりアピールする事って大切なんですね。

村上そう!大切。アピールするのって大きいよ。行動力だね。例えばめちゃめちゃ汗かいて佩けて来る役者さんにタオル持ってそこで待機してるとか、とにかく暇な時間を作らないようにしてたんです。それはやっぱり見てくれてる人がいるんだなっていうふうに思いましたね。
お手伝いして声かけてもらってっていうのを何回か繰り返して今の劇団に辿りつきました。

ーうわっ鳥肌たちます、、、。ちなみに今お仕事しながら学校に通っているのって結構つらいですか?

村上公演が近かったり締め切りが近かったりするとものすごく忙しいです。周りにはいっつも「眠そうな顔してるね」って言われる(笑)。

ー寝れないほどなんですか?

村上寝れない時は寝れないんだけど、親にある程度反対されてる状態でやってるから学校の事もちゃんとしなきゃいけないし、仕事もちゃんとしなきゃいけないから、できるだけ親の前では寝るようにはしてる。結構効率よくやればいけるんですよ(笑)。やろうと思えばなんでもいける!本当は締め切り近いと寝れないけど・・・。大丈夫!辛くない!(笑)

ーは~すごいですね!気合い!続いてなんですが、ファッションの話でいくつか質問させてもらいます。
村上さんはファッションのどういうところが好きなんですか?

村上舞台衣装もそうなんだけど、ファッションって、今日かわいい格好してるからかわいくしてよう!とかってあるじゃない?服でその日の気分変わる、そういうところも好きだし、役者さんも私がコーディネートした服を着せて、「その役になりきります。」ってそこでスイッチ入れる人もいるの。私は自分が可愛いの着るっていうよりも人に可愛いの着せてあげるのが好きだったりする(笑)。それって結構その人の性格に関わってくる部分だからすごく好きです。

ーありがとうございます!ファッションっていろんな角度から意識できるんですね。では今、取り掛かっている卒業制作にはどんな思いをこめて挑んでますか?

村上前回のドレメセレクションを見たときに思ったのが結構今時だなって思ったんですよ。カラフルだったりリアルクローズだったりね。でも私って古い昔のパリとかのイメージがすごく好きなんですよ!

retororetoro2

ーまさか!!!!50年代ですか?

村上そう!そう!そう!そう!!!!!!(笑)50年代!50年代が好きなの!!!NEW LOOKとか大好き!!!!

50sperfectよくヨーロッパに旅行に行くんだけど、そっから影響されてモダンな感じが好きなのかも。だからちょっとそれを持っていきたいなと思ってる!下にボリュームがある感じ!!!

ーその感じ実は私も好きなんですよ(笑)。

村上いいですよね!!でもそれだけじゃなくて前からずっとモデルは決めてたんです。

ーへぇ!そうなんですか!どんなモデルさんなんですか?

大学時代の卒業制作で同じグループの子のモデルをやっていた先輩で、その先輩の歩き方がキレイっていうのもそうなんだけど、「自分を選んでくれたら一番キレイに魅せてあげる。」って言い切れる先輩なんです。いつもは大学の卒業制作に出ちゃうけど、私は1年前からお願いしてあるんです、今年は私の作品のモデルになってもらうわけだから頑張ってかっこいい作品をつくりあげたいです。

ーありがとうございます。村上さんの強い意志を感じた瞬間でした。これからもそのパワー溢れる行動力で発信する者として名を刻んでいってください!応援してます!!

(interview & text : ファッションサービス科 2年 山岸 春花)